2008年の《有馬記念》展望
いよいよ《有馬記念》だ。
今年は2トに逆らえない雰囲気。でも、考えてみると、そんなことは昨年のこの時期に気づいていてしかるべきだった、と思う。競馬の予想は先読みだから。
調子や馬場、各種の適性が競馬を左右するのだから、マツリダゴッホはとにかく中山の鬼、これはいわずもがなの評価だけれど、これを2、3歳のうちから、つまり中山実績のないときから予測できないと、なんのために競馬の研究をやっているのかわからない、っているもんだ。
まあ、そんな事後的→いつの間にか私の発見→常識、のようなことをいってもはじまらない。
では、こういう見解はどうだろう。
各種の適性云々ではなく、どうやら競馬自体が根本的に変わってきていることのあらわれではないのか?
というあたりに…今年の《有馬記念》の語る鍵があるのではないだろうか。
S級:マツリダゴッホ>ダイワスカーレット>スクリーンヒーロー
A級:アルナスライン>エアシェイディ>カワカミプリンセス
現時点ではこんな感じの推奨馬である。
アルナスはどう考えても中山向きとは思えぬが、競馬が新時代に入った、というテーマには入っているように思うので挙げてみた。
7歳になって本格化。《秋天》で好走。たったこれだけのことで穴人気になりそうなエアシェイディ。中山巧者だけど…といった馬をマツリダゴッホ>ダイワスカーレットを差し置いて頭から買えるかというと…。
因にエアシェイディは《秋天》組のキングである。K&Qの法則を看板にしている以上、最大限の馬券対象として引き揚げてやらねばならないが。
スタリオン=ハーレムオスの特徴をもっともよく表しているのがエアシェイディのようだ。そしてあまりその素振りを見せない馬として、メイショウサムソンが挙げられるだろう。
ちょっと解説しておくと、後藤がしばしばコメントする、今日はゲート裏でちゃんと用を足しました>今日は出ませんでした、というのは、オスが他のオスに対して示すメスの囲い込み行動なのだと思うのだ。どういうことかというと自分の小便でメスの匂い=フェロモン(おもにボロ対象)を消そうとする行動なのである。他のオスへの意思表示でもあるのかもしれない。
そういった動物学的なことを考えると、ハーレム群れモデルを採用しているK&Qの法則的には、かなり興味深いレースとなるのである。
そういえば昨年の3着あらそいは、ダイワメジャーがスカーレットの前を走らないでくれ、と陣営=馬主から要請を受けていたことが影響したようだし、あのレッドランサムの怪物もメジャーをマークしていたため位置取りが悪くなって前を残してしまった、という面もあったことが思い出されるなあ。この点と、マツリダゴッホ>ダイワスカーレットのさらなる成長のバランスがどうなるのか…。
さあ、明日、木曜日は枠順確定である。