西門慶二の競馬日記

馬が走っているギャンブルなのだから、馬と馬の関係を理解すれば馬券は当たる! このブログは「馬関係」からでも競馬予想はできる、ということを証明するためのものです。牝馬が絡んだ同路線組に注目した、いわゆる「特殊馬関係」としてのキング&クイーンの法則から、より広く「馬関係」を捉えるための新一般馬関係理論へ! 誰も手をつけなかったまったく新しい領域、まったく新しい方法論によって競馬に挑む。それが西門慶二の競馬理論です!

【前週回顧】その1 《スタイヤーズS》

582350円の大荒れ。マキハタサイボーグはスタミナあったのね、ですましても良いかも知れないが、ここはひとつ、馬の性、をテーマにしてみたい。
つまり、このレースには、ただ1頭のセン馬と、ただ1頭の牝馬がいたという条件があった。
しかも、K&Qの法則に該当していた。
私は、セン馬はまったく男なのである、本人はアレどっかへん?と思っているはずだが、ひょっとすると去勢していない牡馬よりも、強烈に異性好きな特徴をもっているのでは? と考えている。
もちろん、競馬においてセン馬の存在をはじめて重要な予想ファクターにしたのは「メソッド」理論(*)である。これは偉大な一歩だ。
私の理解では、「メソッド」理論においては、セン馬は中性的な存在とされ、「序列意識」でいうと、牡馬、また牝馬の両方の性に関係している。そのため「強烈な劣意を持つ場合がある」とされる。もちろん、馬券術のレベルではこれを「公準」として採用することに問題はない。
ただ、私のセン馬の「公準」はまったく異なったものである。
それは、セン馬は(意識のレベルでは)男なので、他の牡馬と同じ扱い、ただ牝馬との関係はより強烈になりがち、というものである。ウマ科学的に正しさを証明できているわけではないので、これも「公準」なのであるが。
以上のような見解に立つと、《スタイヤーズS》のマキハタサイボーグにとって、クイーン=メジロトンキニーズの存在は、他のメンバー以上の意味を持っていたのかも知れない。レースの中に紅一点がいる場合、特に古馬戦の場合、なにか馬群の行きっぷりが異常に見えるケースがある。今年の《スタイヤーズS》は出入りの激しい競馬となり、3〜4角では雲霞のごとく後続馬が前を飲み込んでいこうとしているかのように見えた。これは、牝馬が混在して、長距離を2周する中で、群れとして興奮状態にあったことをさしているのではないか、と思う。リキアイサイレンスが前へ、前へ、というのも…。
因みに、《迎春S》で、メジロトンキニーズ&リキアイサイレンス>マキハタサイボーグの過去走関係があり、またその近辺のレースでメジロトンキニーズ&ネヴァプションが同伴カンケイにあった。いずれも1年くらい前の関係なのでカウントはしないが、興味深い事実ではある。
さて、忘れてはならないのが、セン馬もキングになれる、セン馬はより強烈な男性的特徴を示す、との「公準」に加えて、次の1点をおさえておかなければならない。
《セン馬は自身の意識としては男そのものだが、他の牡馬や牝馬にとっては、去勢による性フェロモンの分泌が抑えられているため、性的なライバル、あるいは異性として認識されにくい》
セン馬の「栄光の悲哀」はこの点にあるのではないだろうか?
レースに即していえば、有利となったり、不利となったりする性質をセン馬は宿命的に身のうちに抱えており、またウマ社会関係において、ある「生態的地位」(ニッチ)を得ているのではないか、という仮説を提出しておこう。
K&Qの法則のステータスホースと、セン馬のニッチは明確に区別すべきものなのかも知れない。
たとえば、キング選出の過程で、ある牡馬がある牝馬といっしょに走って、あるセン馬に先着した場合、この関係をどう扱うか、といったことだ。その場合、Q は問題ないとして、K と セン馬 はどうなる?
セン馬はひょっとして「隠れ同伴馬的」な存在とすべきではないのか…etc
最後に、セン馬は、去勢された経緯、その後の休養→連戦→休養→爆発! のリズムで見る必要がある、ことをおさえておこう。マキハタサイボーグの場合は?
とりあえず、本稿はここまで。

*「メソッド」とは合田玲士氏が考案し、一世を風靡した競馬理論