西門慶二の競馬日記

馬が走っているギャンブルなのだから、馬と馬の関係を理解すれば馬券は当たる! このブログは「馬関係」からでも競馬予想はできる、ということを証明するためのものです。牝馬が絡んだ同路線組に注目した、いわゆる「特殊馬関係」としてのキング&クイーンの法則から、より広く「馬関係」を捉えるための新一般馬関係理論へ! 誰も手をつけなかったまったく新しい領域、まったく新しい方法論によって競馬に挑む。それが西門慶二の競馬理論です!

何がどうしてどうなったのか? でも御心配なく 土曜日中山12R《市川S》 

なんといっても12/2中山12R《市川S》である。
複数のキングがいるレースでは「勝者総取り」の掟によって、だだ1頭のキングが馬券圏に残り、残りは馬群に沈む。
たとえキングの他に走れそうな馬がいないようなメンバーにおいても、この掟だけが不変の関係である、となんども説明してきた。少なくともキング同士でワンツーする事態は想定しなくても良い、と。
で、問題の《市川S》である。
結果はスピニングノワール(K)&シンボリウエスト(K)のワンツーとなった。
えらいことである…不変の関係はどうなったのか? ただこの点は心配することはないんです。
これまでもちょっと触れたりしてきたが、ここで「キング&クイーンの法則」の一部として定式化しておこうと思うので、読んでいただきたい。

スピニングノワールは難しい馬(by 武豊)だが、G13着の鬼脚を持っている。で、蝦名騎手で出遅れて内があいて突き抜けたかたちとなった。要するにハマったわけである。
これがまあ一般的なレース回顧。
「キング&クイーンの法則」と「勝者総取り」の掟についていうと、シンボリウエスト(K)がセン馬である、という点に注目である。確かに3頭いたキングのうち2頭で決まっているわけだが、セン馬を度外視するとスピニングノワールvsフラワリングバンクの関係においてはフラワリングバンクが「どうかしたのか?」というくらいの負けっぷり、で納得が行く。
新しく付け加える公式は…

《セン馬もキングとなれるが、複数のキングが並立しているケースでは、セン馬をいったん度外視して考えること》

つまり、牡馬同士であれば「勝者総取り」の掟がストレートに炸裂するが、セン馬vs牡馬の場合は例外もありうる、ということをあらかじめ想定しておく必要がある(実際にワンツー決着となることはほぼないが…)。
これは、セン馬とは何か? について書いておかないと納得できないと思うので以下、「キング&クイーンの法則」におけるセン馬の規定について。

セン馬もキングとなれる、という規定は、セン馬は基本的に「男」であると考えることなのである。
去勢されているから、生物的には中性に近づいて、人間でいうと「おかまちゃん」といったイメージで語られることが多いセン馬だが、少なくともセン馬自身は去勢前と変わらない、つまり世界に対する自己の位置が変わらないのである。
では、馬たちが生きる世界を牡馬の立場から見るとどうなるか? セン馬は牡馬たちにとって「男」なのか?
答えはノーだが、それは単に「男の匂い」がしないからだ。去勢されているため、セン馬の身体からはオスのフェロモン物質がでない=牡馬たちはセン馬に出会っても「男の匂い」がしないので、その存在をライバルとしての他者として認識しない、ということである。馬の生存にとって、性フェロモン、匂いを嗅ぐこと、がいかに大きな位置を占めているかを考えてみればよい。
牝馬の立場から見ても事態は同じである。「男の匂い」がしないので、セン馬に出会っても特に身構えたりしない。
(※ここで大切なのは、動物のメスにとって、普段はオスの存在はそんなに有難いものではない、といことである。もしメスが発情期に入っていなければオスは側にいて欲しくない。これはサルも馬も同じである)。
牡馬&牝馬にとっては、セン馬とはノーマークにしておいても良い存在といえるのかも知れない(この性質を考えるとき、外国招待馬がセン馬であれば、二重の意味で部外者、マークされないアドバンテージが与えられている可能性が浮かび上がってくる)。
《セン馬もキングとなれるが、複数のキングが並立しているケースでは、セン馬をいったん度外視して考えること》
の度外視とは、セン馬が上記のような微妙な存在であることを考慮するということである。
そして、セン馬は基本的に「男」であると考えること(セン馬は他馬の性フェロモンを嗅ぐことによって世界を認識しいているのだから)、これもまた重要な点であって、特に「キング&クイーンの法則」ならではのものなのである。

一回の解説ではなかなか理解も得られないと思うので、このことは繰り返し書いて行きたいと思う。
今後、《市川S》のように、複数のキングが並立していて、その中にセン馬がまじっていたら、今回、定式化した公式を使って予想することにしよう。